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論文要約21「新型コロナウイルス感染症の世界的大流行と科学技術コミュニケーション」

21新型コロナウイルス感染症の世界的大流行と科学技術コミュニケーション
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1未だ遠い事態の収束
COVID19の規模は歴史に残るレベルで今後アフリカ地域でも増えるらしい。まだまだ気は抜けん。

2科学技術コミュニケーション問題としてのCOVID19
感染症は古くから、法だけでなく、おこりうる事態の想像力のの喚起とともに我々の自然・科学・社会観にも影響を与え続けて来た。
感染症は専門性が高い複数の領域の知識と意思決定の議論が求められる。自然現象と社会現象の両面から議論すべきこれはまさに科学技術コミュニケーションが扱うべき問題だ。

3どのようなテーマがあるか
COVID19が我々に突きつけてくる問題を列挙する。
・オーバーシュート
・戦争メタファー
エビデンス
・情報の拡散と変化
・越境する専門性
・越境する専門性
・信頼、責任、発信
トリアージ
・ポストコロナ



4 3.11を踏まえて
前章で挙げた課題を整理して発信することも科学技術コミュニケーションの役割であり、その際、どこを重点的に整理し、誰に伝えるのかの2点を客観的に判断する必要がある。
自らの不安解消のための情報発信は暴力にもなりうるので注意。


5「科学技術コミュニケーション」誌としての対応
以上のような新型コロナウィルスと科学技術コミュニケーションの関係についての論考を集める。その際に査読等の条件をつける。


「主より」
個人的には政治家に科学に精通した人が少ないのではと感じる。

論文要約20「計算論的神経科学」その2

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6逆モデル獲得のための計算スキーム
逆システムはシステムの入出力を逆にしたもので、これを学習で獲得出来れば理想的な予測制御として使用できる。ダイナミクスキネマティクスに冗長性があればその逆は1対多の写像となり明らかな不良設定だ。以下逆システム学習のための3つの計算スキームを紹介する。
1つ目は制御対象の入出力を入れ換えて逆システムモデルとする最も単純明快な直接逆モデリングだ。しかしこれは先に述べたように不良設定であり解けない。他にもいくつか問題があり、実際の神経系では使われていないと考えられる。
2つ目は順逆モデリング。これは制御対象の順モデルを学習した後で、それを通して、作業の誤差を逆伝搬して逆システムモデルを学習する。これはプロセスが大変である。
3つ目は………(7で紹介)


7フィードバック誤差学習スキーム
この方法では、学習前の制御はフィードバックコントローラーにより行われ、このシステムにフィードフォワードコントローラーとしての逆ダイナミクスモデルが重ねられている。制御対象にはフィードバックコントローラーとフィードフォワードコントローラーの2つの出力の和が与えられる。
これにより、学習と制御を同時に行うことによる臨機応変さ、目標指向性、不良設定の解決などのメリットが得られる。

8トルク変化最小モデル
ヒトの多関節腕の運動軌道の実験結果に基づき躍度最小モデルが提案された。このモデルは、ヒトの随意運動の目的は手先の直交座標の躍度の2乗の時間積分を最小にすることだとし、ヒトのデータを見事に再現、予測した。


9軌道生成のためのカスケード神経回路モデル
トルク変化最小軌道とそれを実現する運動司令を自律的に生成するカスケード(連なった小さな滝)神経回路モデルを提案した。このモデルは繰り返し構造をもち、全体として、学習により制御対象の動きを獲得し、緩和計算により軌道と運動指令を計算する。
実験により、このモデルで多自由度マニピュレータの障害物を避けたり経由点を通過したりする軌道の生成が確かめられている。


10おわりに
計算論的神経科学は科学、工学の両面からみても可能性の大きい分野である。

「主より」
7と9よく分かりませんでしたごめんなさい。

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論文要約20「計算論的神経科学」その1

20計算論的神経科学(川人)
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1はじめに
脳研究には
(i)情報処理の計算理論の研究
(ii)(i)のための脳内情報表現とアルゴリズムの研究
(iii)アルゴリズムを実行するハードウェアの研究
の3つのレベルの研究が可能である。
解剖や生化学による脳研究は(iii)から始まり(i)まで目指すのに対し、計算論的神経科学は(i)からトップダウン形式で研究する。つまり脳で何が計算されているのかを正面から研究する分野なのである。
新しい情報処理原理を神経計算学に与える計算論的神経科学と、それを工学的に検証する神経計算学は深く関わっており2つをまとめて神経回路研究と呼ぶ。
本稿では神経回路研究の活発化の要因の1つである視覚と運動制御の計算論的神経科学の近年の発展について紹介する。


2初期視覚
初期視覚とは2次元画像から3次元空間を推測することを目的としており、2次元画像を決定する4つの要因を分離して表現する。
これは3次元から2次元への写像である光学と逆の過程であることから逆光学と呼ばれており、数学的には、激しい変化の制限や不連続性の解消を仮定する拘束条件がないと解けない問題である。
しかし3次元の可視表面には視覚の手がかりが不連続かつ情報が集まっている箇所がある。この不連続性を統一するためにマルコフ確立場モデルである。




3マルコフ確率場とライン過程
Geman&Grmanが1984年に出した論文はノイズに汚された画像データから元画像を復元の問題を取り扱ったが、これは初期視覚において4つの画期的な進歩をもたらした。
①ある画素の取りうる値が近傍の画素の状態にのみ依存するというモデルであるマルコフ確率場モデルは、確立場がボルツマン分布とになることと等価であることを示した。
②画像の不連続性を表現する仮想の確確率変数(ライン過程)を導入した。
③ 画像復元の問題をMAP推定に定式化した。MAP推定:未知のデータを実測データから統計的に推定するもの
④最大事後確率の求値と対応するエネルギーの最小化は等価であり、局所並列演算により可能であると示した。


4神経回路モデルによる奥行き面の再構成
Kochらはライン過程とマルコフ確率場の概念を決定論的な枠組みに焼き直し、Hopfield型な神経回路で不連続性を含む初期知覚の問題を解いた。
この神経回路は雑音を伴う奥行きデータが格子場にまばらに存在しているとき滑らかな曲面を再構成する。物体の端の不連続部の曲面化を誤らないためにライン過程を格子点の間に配置する。(具体的なモデルは省略)


5随意運動制御の不良設定性
われわれは神経科学のさまざまな実験結果に基づいて3つの問題(軌道決定、逆キネマティクス逆ダイナミクス)を随意運動公園制御のために解く必要があることを提案してきた。
これら3つの過程による軌道生成は、目的の動きの次元の数よりも実際の動きの次元の方が少ないため不良設定問題である。
この不良性を解決するためのモデルを2つ紹介する。

(その2へ続く)

論文要約19「ロボットの原因と責任の帰属」

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ロボットの原因と責任の帰属(河合)

1はじめに
人は本人が原因なのにも関わらず 人工物に失敗の原因や責任を帰属させることがある。今後の社会においてロボット際にはこうした心理過程を考慮する必要があるだろう。
本稿ではまず、社会心理学のこれまでの成果で明かになった対人においての原因と責任の帰属理論を概説し、その後対ロボットやその作成者への帰属について議論する。


2対人の帰属理論
ある人の行為の原因はその人にとっての内的要因と外的要因などちらかに帰属され、それにより責任帰属が行われる。このとき、行為者の意図しないことが起きたときは行為者の責任は免除され、一方で行為者の努力により制御可能だった場合行為者の責任は大きくなる。
本来因果関係は曖昧であり、自己奉仕バイアスなど様々な偏見により変化してしまう。




3ロボットへの責任帰属
研究により対人と対ロボットへの非難や称賛は同程度であり、課題の失敗における非難の程度は機械らしいロボットより人らしいロボットの方が大きいことが示された。また自己奉仕バイアスは参加者とコンピューターとの性格が類似しているほど緩和されることが分かった。これも責任帰属がロボットと人とで変わらないことを示す要因となる。さらに課題の失敗の責任は自立的にふるまうロボットの方が大きく帰属された。
その他諸々の研究から対ロボットへの責任帰属は対人のそれと同程度のものであることが判明した。


4心の知覚と原因帰属
判断者が機械を擬人化する過程があると考えられることから人工物への心の知覚と原因帰属について調査した。調査は、思考や計画などに関する「エージェンシー」と痛みや快などに関係する「エクスペリエンス」の2つの心の軸に基づき、囚人のジレンマ方式の実験を繰り返した結果とそのゲームの敗因の帰属度合いの記録により行った。
結果、課題の遂行能力の不足と、期待した能力よりも低いことが原因帰属の要因となっていることが示された。また詳細なデータから、人間に対しては道徳的な判断を、ロボットに対しては合理的な判断を期待している可能性が示唆されたのでこれについて以下で検証し、ロボットと人間それぞれへの原因帰属の類似点と差異を明かにしたい。


5ロボットの事故事例映像を用いた責任帰属の調査
ロボットが自発的に行動するようになることは複雑な世界に適応するために必要だが、この性能が高まるほど作者の意図しない行為による事故も増える。このような場合人は責任をどのように帰属するのか、ワークショップにより調査した。
事故の責任帰属の対象としてユーザー、ロボット、メーカーの3種類設置し、それぞれが悪いor悪くないと思う理由をアンケートしたところ、ユーザーの責任はロボットの能力や用途を正しく理解することだという認識が明かになった。また、メーカーに関しては、あらゆる事態を予想し事故を防ぐべきという意見とこれは合理的でないという相反する意見がみられた。


6おわりに
本稿では対人の帰属理論に基づいて人工物への責任の帰属を解説した。人工物への期待や実際の知覚が原因や責任の帰属に影響されているのでロボット設計時には性能だけでなくその見た目にも配慮する必要がある。しかしこれらにはまだ研究の余地が残されている。
事故に関しては、ユーザーのロボットに対する理解やメーカーの事故の未然処理等が課題として挙げられた。研究者や製造者、利用者たちの間での相互理解と協力が求められる。

「主より」
ロボットの自発性とそのエラーは今後の社会で確実に話題となるだろう。本稿でのロボットの擬人化や期待というのは人工知能の"心"の問題と関わりが深い。そもそも機械は心を持つべきなのだろうかという点も議論の余地がある。機械の膨大な計算力は当然重宝されるが、もしかしたら"心力"なるものも定量化され得るのではないだろうか。もしそうなら、計算力同様機械の力に頼る未来があるのかもしれない。つまり、道徳、倫理面でも人間より機械の方がはるかに高い処理能力を持つ未来だ。




論文要約18「数理モデルによる網膜神経節細胞のスパイクタイミング解析」

数理モデルによる網膜神経節細胞のスパイクタイミング解析(牧野、神山)
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1はじめに
網膜の出力細胞である網膜神経節細胞(RGC)は網膜内神経回路で処理された情報を神経スパイクに変換する働きをもつ。この変換は確率的に開閉するイオンチャネルにより引き起こされ、同一の刺激を複数回提示した場合スパイク生成のタイミングが揃う部分や揃わない部分があることが知られている。
なぜスパイクタイミングが揃いやすくなるのかチャネルノイズを定量的に評価した解析は行われていないが、チャネルノイズをモデルを用いて定量的に評価することは可能である。
そこで本稿ではチャネルノイズの影響を考慮したスパイクタイミング解析を行う。


2RGCモデル
研究対象のモデルは決定論的RGCモデルをもとにしてイオンチャネルの確率的開閉をMarkov遷移で示したモデルである。


3スパイクタイミングの解析手法
スパイク生成を誘発する平均刺激を求めるSTAと、チャネルノイズの定量的評価を行う手法を用いる。

3-1スパイク誘発平均刺激(STA)
STAは神経細胞の発火t秒前の丹生りょ刺激s(t)の平均である(詳細略)。

3-2イオンチャネル開閉の定量
ノイズの自己共有分散からパワースペクトルを求め、積分することで定量化が可能となる(詳細略)。


4スパイクタイミングの解析結果
発火直前の膜電位の低下から一斉に各イオン電流が上昇していることから、膜電位の低下がスパイクタイミングを揃えていると考えられる。
また、膜電位低下付近のグラフを拡大したところAチャネルの変動が最も大きいことが分かった。


5おわりに
本研究によりスパイクタイミングを揃えているのはAチャネルではないかということが示唆された。


「主より」
膜の内外ではイオンの組成が異なっておりこの差が電位差を生む。本研究は網膜からの情報を変換する過程の新たな事実を示唆したことで今後の科学への貢献が期待される。



論文要約17「情報科学の歴史~初期コンピュータのソフトウェア~」後編

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3初期コンピュータにおけるプログラムのメディア
ツーゼによる計算機Z3はプログラマブルさはあったもののプログラム内蔵型ではなかった。
ABCマシンは電気式という点で現代と同等でありコンピュータの祖先とされている。連立方程式を解くときは、変数の数を式変形により減らし1次に持ち込んで、その後芋づる式に変数の値を特定するというようにするが、ABCマシンが行うのは変数の数を1つ減らすことであった。つまり完全自動ではなく、特定できるまでいちいち人間の手で数値を入れ直さなければならないのでフォン・ノイマン型とは言えないだろう。
また、入出力をカード、プロセッシングを紙テープないしプログラミングボードで行うものとしてHarvard Mark1やENIACがある。
これ以降は全てプログラム内蔵方式だである。データとプログラムの区別がつかなくなるので入力は同じ形式でなされうる。
SSEM、愛称babyは2進数パターンをスイッチで設定することで入力がなされる。babyは実験機すぎたため、ブラウン管上にプログラムを書き込めたが、スイッチで直接書き込むという実用とかけ離れたものであった。
ウィルクスたちのEDSACは入出力を磁気テープで行う。
ENIACは開発を急いだあまり既存の技術を寄せ集めることでまとめられたブリコラージュ製品だ。しかしそのブリコラージュ製品の制限では実施出来ないために構想されたEDVACによりプログラム内臓方式がもたらされソフトウェアの発展が用意されることになる。
現在のコンピュータをフォン・ノイマン型と呼んでいるのはEDVACの構想を認めた文書を書いたのがノイマンだったからだ。それまでの技術を一貫してまとめあげたことが大きな貢献とされたのだろう。
歴史をまとめると、内蔵方式確立前は紙テープ等がソフトウェアの本体だったのに対し、確立後は電子的状態がソフトウェアとなり、それにより長いプログラムを速く処理出来るようになったのだ。


4初期コンピュータのプログラム~Z3とbaby~
1941年に完成したZ3は1列8穴で命令は9種類(読み込み、出力、ロード、ストア、四則演算、平方根)。入出力時には一時停止された。
最初の内蔵方式は長いプログラムは書けず、babyでは32行だけ。命令数は7だった。
最初にプログラムを走らせたのは1948年で、キルバーンによるプログラムが2の18乗=262144の真の約数の最大を求めさせた。求め方は、引き算を用いるものであった(説明略)。
次に走らせたのはその翌月で、トゥーティルやチューリングにより改良されたものだった。


「主より」
ブログには記載しなかったが本編には命令の表や具体的な計算順序などが記載されていた。興味があれば読んでみて欲しい。

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論文要約16「「印象」はどこから来るか:物理的属性と性格印象の関連性の検討」

「印象」はどこから来るか:物理的属性と性格印象の関連性の検討(作田)
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1目的と背景
印象とはなんだろうか。人は様々な対象に対し多感覚的な印象を知覚する。印象に対するこれまでの研究は人に対するものとそれ以外とで別の文脈で行われてきた。
本稿では、図形などの印象についての研究と人物印象についての研究を概観したあと、両者を合わせた研究方法を模索する。

1-1図形などの印象について
様々な研究があるなかで日本ではSD法が盛んに用いられてきた。
SD法とは複数の形容詞対を用いて印象評価を行う手法で、印象について感覚の枠組みを超えて包括的に捉えられるというメリットがあり、多面的で複雑な印象を3~4の少数の次元で表現出来る。Osgoodらは人間に普遍で共通の事項として活動性、力量性、評価性の3つの軸があると主張する。
SD法やその他の研究により、無意味であるはずの図形に対しても人は何らかの印象や象徴性を知覚し、その印象はある程度共有されるものであることがわかっている。

1-2人物印象について
人は顔からも自動的に印象を受け取り、中にはその人の性格にまで踏み込むものもある。
しかしいくつかの研究により、顔を見てその人の性格に対し「~そう」という印象を持つことはその人の特性を推測しているのではなく、丸みや尖りといった物理的な次元での知覚を性格特性に帰属しているだけだろうということがわかっている。
つまり、人の顔の印象も図形と同様に知覚レベルとしては低次元のものであり、それを性格にまで持ち込んでいるだけなのである。

1-3本研究の目的
本研究では物理的特徴から知覚される印象が実際に人物の特性にまで結び付いているのかを検討するために様々な図形により印象を分析した。また、図形に目をつけることでそれをキャラクターとし、目の有無による印象の違いを比較した。
本研究は特に、図形の特徴の直線・曲線による影響を検討し、さらに物理的特徴による印象が人格に帰属される可能性についても検討した。


2方法
2-1参加者 正常な視力の大学生30人

2-2刺激
図形は「直線or曲線」「不規則or規則的」「目の有無」の計8種類とした。

2-3手続き
形容詞項目は全部で11個。図形的なものが7個で人物特性に関するものが4個だ(詳細略)。




3結果
3-1目の有無による印象の比較(t検定)
規則的な図形による刺激は目の有無による印象の変化が大きく、特に曲線で規則的な図形への影響が大きかった。

3-2物理特性の操作による性格印象への影響の剣道(分散分析)
性格印象4項目について(直線or曲線)×(規則的or不規則的)×(目有りor目無し)の3要因分散分析を行った。

・温かい、冷たいを従属変数にした場合
3要素の主効果及び(直線or曲線)×(規則的or不規則的)、(規則的or不規則的)×(目の有無)の交互作用がそれぞれ有意であった。
・力強い、弱々しいを従属変数にした場合
(直線or曲線)の主効果及び3要素の交互作用が有意だった。
・信頼できる、できないを従属変数にした場合
(直線or曲線)と(規則的or不規則的)の主効果及び(規則的or不規則的)×(目の有無)の交互作用が有意だった。
・有能そう、無能そうを従属変数とした場合
(規則的or不規則的)の主効果及び(規則的or不規則的)×(直線or曲線)と(規則的or不規則的)×(目の有無)の交互作用が有意だった。

3-3図形の印象と性格印象の関連性の検討(重回帰分析)
もし物理的情報が人格特性に帰属されるとしたら、物理印象から性格を予想出来るのではないかと考え分析を行った。ここでは4つの人格特性を目的変数、物理印象(力量性、活動性、評価性)を説明変数として重回帰分析を行った。
(数値の詳細は省略しブログ主が読み取った結果を言語化します↓)
・温かい、冷たいを目的変数とした場合
力量性と強い正の相関、評価性と正の相関があり、活動性とは負の相関があった。
・ 力強い、弱々しいを目的変数とした場合
力量性と強い負の相関、活動性と負の創刊、評価性と正の相関があった。
・信頼できる、できないを目的変数とした場合
評価性と強い正の相関があった。
・有能そう、無能そうを目的変数とした場合
力量性と負の相関、評価性と強い正の相関があった。


4考察
研究の結果目をつけることで印象が変化し、物理印象より性格印象の方が変化する傾向が示された。よって目をつけることにより図形としてではなく顔として性格を推測している可能性がある。
また、性格印象は物理印象から予想できること、即ち物理印象が性格印象に帰属していることが示唆された。
目をつけることで冷たい印象を与えたがそれは目のサイズにもよるので決定的なことを言えない。

「主より」
規則的なものに目をつけると印象が変わるのは、明らかに自然じゃないものが動物みたいになったからではないかと思った。また、思った以上に印象を変える要素は大きく、些細な違いで印象が大きく異なることもあるので普段の生活で意識してみると面白そうだ。

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