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論文要約4「電気が見えるデバイス」

電気が見えるデバイス(落合陽一)

1はじめに
電子回路を試作する際に用いられる穴の空いた板をブレッドボードといい、電子工作における紙とペンのような働きをしている。
しかしブレッドボードには、電気を作るための機械でありながら電気が見えないという問題点がある。
そこで今回、配線を半導体リレーにして操作性を高め、電圧を可視化し回路に重ねて表現する新たなブレッドボードを作った。


2目的と背景
(a)従来の研究との比較
電気回路の様子を知るための発明として、電圧計や波形を可視化するオシロスコープなどがあるが、本稿はそれらを1点の情報としてではなく一括して浮かび上がらせ電子回路自体に電圧の変化が読み取れる機能をつける試みである。また、配線の操作性を高め、表面を触ることで接続を変えることを可能にすることで、回路の様子をビジュアルで捉え、その喜びや感動を得ることも目的としている。

(b)内部状態を表現するデバイス
本稿では、電気を使うシステムの可視化と状態の理解という定義により「電気が見える」と与える。
そして、電気が見えるブレッドボードを"Visible Breadboard"と名付ける。


3システム構成
(a)システム概要
スペック詳細が述べられた
(省略)

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(b)システムについて
主に4つの処理によって作動している
・静電容量変化検出部
指がふれたときの静電容量変化を読み取る。ホール周囲の4つのパッドは4方向を表しユビノ動きをxy平面的に捉える。

・リレー制御部
ホール間のONOFFにより接続を動的に切り替え回路を作成する。

・電圧測定部
アナログをデジタルに変換する集積回路と部品の差し込まれたホールの接続を直接的に切り替えることで電圧を測定する。

・LED表示部
LEDの色を電圧に応じた設定にして可視化する。


4デバイスの操作

指で触れたホールと隣り合うホールが電気的に接続され配線を作り出す。
指で触れた場所により異なる音階の音が鳴る。これは楽器のように扱えることで操作性を高める工夫である。


5ワークショップ
参加者からは「電気が見えた」という声や、可視化された部分を用いた説明による理解の共有が観測された。
一方でセンサーの精度による不便さ、また、ホール同士の繋がりを示す部分が見えないことによる理解の困難さを指摘する人もいた。

6まとめ
電気が見えることの喜びを感じる姿やその実効性を確認できた。
今後は今回の反省も踏まえ、使用者のイメージとデバイスの物理状態の一致を目指す。


「ブログ主の一言」
目的の一つに喜びや感動が入っているのが落合さんらしい。ホールを細かくし、また、パッドの4方向の動きの感知精度を高めればより直感的な理解及び操作性への感動は深まるのではないだろうか。



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