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論文要約17「情報科学の歴史~初期コンピュータのソフトウェア~」前編

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情報科学の歴史~初期コンピュータのソフトウェア~(廣野)


1序
まずソフトウェア(software)という言葉の起源について説明する。wareは「◯◯ware」という形で用いられ、◯◯には性質や場所の名前が入り、それを用いた製品であるという意味を持つ。ironwareなら鉄製品、kitchenwareなら台所製品だ。
もともとsoftwareは、金属など強くて長持ちする製品を表すhardwareの対義語で、弱くて長持ちしないという意味がつけられていた。それが1950年代から電子機器にとって重要なものを表すsoftwareという意味が形成され始め、日本では1969年に初めて「software(利用技術)」という形で毎日新聞に登場した。
現在におけるざっくりとした説明を添えると、ハードウェアはマウスやキーボードなど目に見えるもので、ソフトウェアはアプリなど目に見えないものだ。


2初期のコンピュータたち
初期のコンピュータ郡の開発は情報科学の基礎が築かれた1936~1948年辺りに盛んに行われた。コンピュータは情報科学が完成してから作られたのではなく、「機械的作業は機械にやらせるべき」という動機は潜在的に存在し、実現を図ってきたのだ。
19世紀の航海に使う数表や航空機の設計における30元連立方程式などの膨大でヒューマンエラーの起こりやすい計算が計算機に手を出す強い動機になっていた。
初期の情報科学はまずコンピュータを作ってみて、外部から知識をいれたり、知識そのものを生み出したりしながら進歩していた。ある対象の規則性を見いだすという点で情報科学は自然科学と一致していたと言えるだろう。

今日のコンピュータはすべてフォン・ノイマン型である。要点はプログラム内蔵型と逐次処理の2点とされるがその主張は研究者により異なる。しかしどれほど複雑だろうとものコンピュータはデータ入力、プロセッシング、新たなデータ入手、の処理をするシステムでしかない。このプロセッシングを完全自動で行うのが現在のコンピュータだか、初期型は途中で人の補助が必要だった。

プログラム内蔵方式のため、ソフトウェア研究はプログラミング言語に集約され、またそのお陰でソフトウェア研究は開花した。プログラム内蔵方式により長い配線が無くてもコードを走らせることが出来るようになり、無限の可能性を内臓した情報処理機へと進化を遂げたのだ。
以下プログラム内蔵方式確立前後のソフトウェアの制約をいくつかのコンピュータに焦点をあてて説明する。

~~~~後編へ続く~~~~~~~~

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